hiden voice


2008/1/15「若者よ、夢を掴め!!」

“功の崇きはこれ志、業の広きはこれ勤”

あけましておめでとうございます。
各地で大会も始まり、本格的にレーサー達の季節となりましたね。
皆さんの2008年も、元気にスタートしましたか?

すでに僕も、今年になってからいくつかの大会を終えました。
昨年は大会がありませんでしたからね・・・、そう言った意味ではいい幕開けです。
しかしながら、僕のシーズンは大きな壁にぶつかってからのスタートとなってしまいました。
結果は皆さまもご存じの通り、ご報告出来る内容でもありません。
自分自身の管理不足、準備不足、気持のあり方などのツケがきたのかもしれませんが、
自分の状態が10%程度だったのに、100%を求めて行動してしまいました。
その結果、予期せぬ事が起こってしまいました。
僕は、自分の言動を思い返してみました。
そして、自分の言動を思い返しながら、今回の件は起こるべくして起きたと、
自らに反省をし、次なる舞台に向けて、自分自身を高めていきたいと思っています。
自分自身の考え方や日々の行動が、必ず返ってくると感じた年始となりました・・・、
また一つ、勉強です。

さて、そんな中でも、大会に参加して、うれしくなった事がありました。
それは、次世代の成長です。
そして、そんな若者達に、おじさんの期待も込めてメッセージを送りたいと思います。

文頭にも書きました、“功の崇きはこれ志、業の広きはこれ勤”
これは、中国古典の言葉ですが、そんなに難しい意味の言葉ではありません。
何かを成し遂げるためには、「志」と「勤」の二つの条件が必要だといっているのです。
「志」とは目標です。当然、目標は大きいほどよいと思いますが、大きな目標をあげても、
それを実現するための「勤」が伴わなかったら、その実現は難しいということ。
「勤」とは、「志」を実現するための持続的な努力であります。

僕は、チャンスは平等に誰にでもやってくると考えています。
問題は、そのチャンスが到来した時に、自分がどれだけ準備出来ていたか?
そして、そのチャンスをどのように自分のものに出来たのか?だと思います。
スノーボードに関して言えば、僕は何年も前に大きなチャンスを得られた時期がありました。
しかし、「勤」を怠ったために、「志」を実現させることは出来ませんでした。
そうなんです、だから今の地位で立ち止まり、それ以上を求めることが出来ていないのです。

正直、今の若者達は幸せだと思います。
今は、練習に没頭出来る環境がたくさんあります。
そして、多くの若者が親に援助してもらいながらスノーボードをしてきています。
当然、そういった環境にいる若者達が、この歴史の浅い業界の中で、
結果を残すことはそんなに難しい事ではないと思います。
そして、次なる目標を掲げて、それを口にしていくことは素晴らしいことだと思います。
しかし、目標を達成するために、どれだけの時間をそれに費やしているのでしょうか?
君たちが、本当に戦いたい場所はどこにあるのでしょうか?
口で言うことは簡単です。
しかし、戦う場所を間違えないで目標に向かって欲しい。

チャンスは一度逃したら、もう一度掴むまでには相当なる努力が必要となるでしょう。
自らチャンスを見送るものもいれば、そのチャンスを、まだかまだかと、待ち続け、
そのチャンスに向けて、着々と準備をしている選手はいると思います。
おそらく、その選手達は今後のチャンスをものにしてくれることでしょう。
そう期待し、これからの成長を楽しみにしています。

それに・・・、日本人には誇れる選手が居るではありませんか。
第一線で戦う竹内智香選手、彼女から、学べることがたくさんあるのではないでしょうか?
また、過去にオリンピックという舞台を手にした偉大なる先輩達がいます。
そういった、偉大なる先輩から学ぼうとは思わないのでしょうか?
今の若者達には、とても素晴らしいセンスと能力があります。
おじさんからすると、その能力がとても羨ましく感じる時もありますが、
是非とも、その能力を生かし、判断を間違えずに、夢を掴んで欲しいと思っています。
悩んでもいいと思う、そういった時には必ず、道を開いてくれる人が居ると思うから。

時間は限られている・・・“若者よ、夢を掴め!!”
僕は、若者達の成長を、陰ながら応援し続けたいと思っています。

そして、僕自身を応援してくれる皆さまの為にも、
今の10%をどれだけ100%に引き上げられるか、僕の挑戦も始まります。
自分の今の状態はよく分かります、だからこれがどれだけ大変なことか分かっているけど、
少しでも良いご報告が出来るように、シーズン過ごせたらと思っています。

2008年、皆さまにとって素晴らしい一年になりますよう願っております。

ひで