hiden voice

2006/02/07「人生って・・・」


何となく、hiden mailをすべて読み返してみた。
今まで、俺って何を書いていたのかなぁ・・・、と思いながら。
まぁ、よくぞここまで思うままに書いてきたなぁ、と言うのが正直な感想。hiden mailで書いたことは、色々な形で読んでくれている人たちに伝わる。そして、何かを感じた人たちは、その時の俺の心境を察してメールをくれる。温かい言葉、励ましの言葉、そして勇気づけられた言葉。そういった皆さんからの言葉が、俺を前に進ませてくれていた。

しかし、自分で読み返していて笑っちゃったよ・・・(苦笑)毎年毎年、同じようなこと書いている時期がある。
そして、レースを終える度に毎回納得出来ない何かを追い求めている。「終わりがない・・・」、そう感じた自分の言葉だった。

そうだね、今日はちょっとだけ語らせてもらおうかな。
今までも、思うままに書いていたから、まぁ、いつも正直な気持ちなんだけど、俺は、自分を偽ったりはせずに、正直な気持ちのまま生きてきたつもりだ。それが、周りから見るとどういう風に写っていたかは分からないけど、ある意味、俺はワガママに生きてきたのかもしれない。

スノーボードは、本当にやってきて良かったと思っている。
そして、そのスノーボードから得たものは計り知れない。
今から10年前、俺はスノーボードと出会い、そして右も左も分からないまま、ボードを担いでアメリカに渡った。初めての海外、言葉も分からず、しかも季節的にスノーボードは出来なかった。今となっては笑い話だけど、当時の俺は必死だったんだ。それからは、スノーボードをする為に、たくさんの仕事に時間を費やした。そして、国内から海外まで、貯めたお金で各地を滑りまくった。
結果、プロとなり、それなりの結果を出したり、スポンサーがついたりもした。そして、海外に出ることによって、貴重な経験を積むことも出来た。だけど、アルパインレーサーとしては、それだけに没頭出来る環境を手に入れることが出来なかった。最近話した、「オリンピック」という舞台へのチャレンジにしても、結果的に行けなかったのは分かっていたことなのかもしれない。
俺は、オリンピックに行けるほどの過程を、スノーボードの為だけに費やせなかったから。オリンピックという舞台に立つことは、そんなに甘くないし、実力があるからと言って、掴める舞台でもないと思う。
節目節目にやってくる、チャンス(運)も掴まなくてはいけないから・・・。

アルパインスノーボードは、低迷しているとされ、年々大会も少なくなっている。しかし、そんな中でもチャンスは残っていると思うし、一人一人のライダーが意識を変えるだけで、大きく変われる業界だとも思っている。そんな俺の考え、甘いのかな・・・?

今年、海外に行かなかったことや、レースで成績が出ていないことから、「もう、情熱は冷めちゃったの・・・?」と聞かれることがある。いいや、とんでもない!?今から、ここから、これから・・・。
ハッキリと俺はこう言いたい。

確かに、年々俺の環境も変わり、決断をしなくてはいけないこともある。しかし、それだけに、俺の頭の中はシンプルになった。純粋な気持ちで始めたのが10年前。この10年間、たくさんの道を通りながら、時には迷ったりもした。そして今、ようやくスタートラインに立てたのかもしれないね。

俺は、まだまだ前に進もうと思う。ここまで没頭できたスノーボードで、自分なりの頂点を極めてみたい。それをしなかったら、俺は笑って死ぬことが出来ないと思う。そして、何もかもが中途半端な人生として終わってしまうと思う。

人生って自分から歩むから楽しいんだなぁ。
ひで