hiden voice

2005.3.6「奮い立つ想い」


さぁ、今年も残すところ一戦。
シーズン最後の締めとして、心底納得出来るレースをしてきたいと思っている。
最近では、温かく感じる日も多いけど、まだまだシーズンは続きますよ!!

さて、まずは2月28日に菅平高原で行われた「FIS全日本選手権」についてお話ししましょう。今年は、山頂からのGSということもあり、ロングコースにプラスされ、テクニック面においても大きく差が出る大会になるであろうと予想されていた。案の定、ラップタイムでも1分15秒前後というタフなコースになり、選手個々のテクニックが大きく出されたレースとなった。ひとつ残念だったのが、僕自身がトップ争いを演じられなかったこと。
悔しいけど、ゲレンデコンディションやコース、セットにおいて、まだまだ課題が沢山あり、今の自分に出来るべき事すら出し切れずに、本当にトップには及ばなかったという感じです。本当に悔しいけど・・・。
今年は海外でもたくさんチャレンジしてきたFISレースだったけど、思い返してみても自分自身納得できたレースもなく、本当は今年限りでFISは辞めようと思っていたけど、このままでは終われないというのが今の正直な気持ち。
こんな悔しさだけが残っているのに辞めるなんて、やっぱり出来ないもんね。

この一週間の間に、俺の気持ちは大きく変化した。
そんな中でも、最も強くこみあげてきたのが「向上したい気持ち」だったんだ。

また、なぜそんな強い気持ちが生まれてきたのかと言うと、3月3日4日に妙高パインバレーで行われたJSBA全日本選手権を見に行ったことから始まる。
アマチュアの全日本大会を見に行くのは、自分がプロになる前に出場して以来だったから、本当に久しぶりのことだった。何気なく見に行ったその大会を2日間見ながら本当に色々と考えた。年齢的なこと、今の自分の体のこと、そして思うようにトレーニングが積めない苛立ちや、自分の体の状態を騙しながらやっている自分への怒り。月曜日にFIS全日本を終えて悔しさだけが残り、そしてアマチュアの全日本を見て感じるところがたくさんあったから、本当に変化があった一週間だった。
それと同時に、数週間前にテレビを見た母が僕に教えてくれた、世界的ウインドサーファーの飯島夏樹さんの話を聞いたことも大きい。偶然なのか、本屋で彼の本を見つけ、その後、彼を知る人と食事までもした。彼は病気に負けることなく戦った。そしてその生涯に幕を閉じた。

人それぞれに、生きていくことや人生においての選択権があり、それは誰にも変えることも出来ないことだと思うし、自分の思う人生を生き抜けると言うことは、本当に素晴らしいことだと思っている。別に重い話をしたくて話しているわけではないけど、悔しいならとことんやればいいし、誰に何を言われようと、自分で考えたことはやり抜くべくだと思った。

俺はもっともっと速くなりたいし、上手くなりたい。そしてかっこよく滑りたい。スノーボードをプレイし続けられることは本当に幸せだと思うし、辞めるとか辞めないとかも、なんだかとても小さな事に思えた一週間だった。
だから今は、もっともっと向上したくてたまらない。新しいことにもどんどん挑戦したい。もっとたくさんの仲間とも滑りたい。

よしっ!ガンバルぞ・・・・・
ひで