hiden voice

2003/3/28 「finished」


ここ最近、ポカポカ陽気が続いている。いよいよ本格的な春到来ですね。
と同時に、俺には辛い季節がやってきた。雪がなくなるのはもちろんの事、それよりも辛いのは花粉が飛び回っているという事実だぁ〜!極度な花粉症の俺は、春が来るのが憂鬱でしょうがない。ここ三日間は最悪の状態だぁ。いやぁ〜、「誰か何とかしてくれ!」と叫びたくなる今日この頃である・・・。

さて、最近の俺はというと、3月23日のプロ戦を最後に、今シーズンのプロレーサーとしてのシーズンは終わった。3月はレースずくめだったわけだけど、HPでの大会報告は全然していなくて、たくさんの人から結果を気にするメールや応援のメールをもらった。
ということで、シーズンが終わり落ち着いた今、まとめて報告しようと思う。

3月6・7日の両日、上越国際スキー場にて行われた「FIS全日本選手権」に出場した。
この全日本はPSLとPGSが行われたわけだけど、結果としては惨敗だった。
大会は自分の滑りが出せないまま幕を閉じた。振り返るのも嫌な結果に何もいうことがない。でもこの大会に出場したことにより、自分自身への課題(技術的なこと、精神的なこと、大会への取り組み方など)たくさんの課題を得ることが出来た。
結果がすべてのこの世界だけど、結果より大事なものを得たような気がしている。

3月15日プロツアー第三戦、長野はサンアルピナ鹿島槍にてGS競技が行われた。
先週の悲劇の全日本から一週間、練習の仕方、気持ちの持ち方を変え、まずは自分自身を出し切ることを目標に望んだ。体調も状態もまずまずで、前日の公開練習でもいい状態で滑れていた。スタートは14番。大会当日、コースはがちがちのハードパック状態。ほとんど荒れることのないバーン状況で、ミスはあったものの一本目7位につけた。
2本目も気負わず望んだが、いまいち攻めきれずに最終リザルト6位に終わった。
納得出来ない点や、課題は残ったものの、確実にいい状態になってきていることは確かだ。
この日は杉本孝次(BURTON)が優勝!杉本さんの無欲の勝利に完敗。杉本さんの取り組む姿勢の見習わなければいけない点も多いな・・・。

3月23日プロツアー最終戦。新潟県石打丸山スキー場にてDUが行われた。
この日はとても暑くて、一本滑るたびに汗が噴き出していた。とてもスノーボードをするような陽気ではなかったが、バーンコンディションはまずまず、申し分ない大会になった。
このDU競技はまずファイナルに残ることが大前提となる。というのも予選2本を滑り、トップ16人のみが決勝へ切符を手に出来るからだ。決勝はノックダウン方式のトーナメントで行われるため、決勝にさえ残れば誰にでも優勝のチャンスがある。
しかし決勝には、予選を含め計10本滑る体力、ミスをしないで攻めきれる技術、相手との駆け引きでの精神的な強さ、すべてを完璧にしないと優勝へはたどり着けない。
真の実力者が栄光を手にできるのだ!
今回の予選は2本を無難にまとめ決勝ラウンドへ・・・、しかしまたもや攻めきれない自分がいた。決勝ラウンドでは攻めないで勝てるほど甘い相手はいない。しかし、予選を通過し安心した自分もいた。この日は本当に楽しかった。滑るのが楽しくて楽しくて、今までにないくらいレースを楽しんでいたと思う。というのも、たくさんの人達が応援しに来てくれた。スポンサーメーカの方々、地元の友達、アマチュアの頃遠征帰りの飛行機中で知り合った人(この人は毎年応援に来てくれる)、そして大会役員の中にも友達がいた。みんな俺を捜し出して、「がんばって!」の一言。この一言がとても励みになるし、とてもうれしい。今シーズンもこれで終わり、悔いの無いように自分を出そうと思い決勝に望んだ。
一回戦の相手は飯田圭(R17―BURTON)、圭は常に上位に位置している実力者だ。
俺は相手にとらわれずに、自分自身を出すために滑った。一本目はリードされてゴールしてしまったが、焦ってはいなかったし、決勝ラウンドも楽しく滑っていた。自分自身も納得のいく滑りだった。リードされた2本目。とにかく攻めた。ゴールはわずかな差だったと思う。逆転勝利だった。気持ちも乗りに乗り、二回戦へと進んだ。
二回戦の相手は川口晃平(R17―BURTON)。彼は昨年から急成長を遂げ、今や誰もが注目する存在となっている。俺自身、彼のテクニックには一目置いている。
二回戦も楽しく滑れた。晃平が相手だったこともあり本当に楽しかった。
結果は惨敗だったけど、すべてを出し切った結果なのでしょうがない。これが今の俺の実力。というわけで結果は決勝ラウンド二回戦敗退。最終リザルト8位終わる。

というような形で俺のシーズンは幕を閉じた。
正直、今シーズンは苦しかった時期があった。結果に結びつかずにイライラもしていた。
だけど、そんなの自分自身の問題なのだよね。誰が悪い訳じゃない、俺自身の問題だ。
シーズン終わり思ったこと。やっぱりスノーボードが好きだし、レースが好きだ。
以前に増してやる気がでて、来季に向けて動き出している。
来シーズンも全力を尽くして頑張りたいと思う。自分を高めて確立したい。
今のやる気を忘れずに、これから取り組んでいきたいと思う。
来シーズンの長岡英明にご期待あれ!

そして最終戦を最後に、あの「前川淳」が引退を表明した。前川さんは誰もが知っているトップレーサー。唯一世界に通用した選手といっても過言ではない。彼の残したワールドでの成績は素晴らしい業績ばかり。僕も前川さんを追いかけてここまで来たようなものだ。
寂しいのと同時に、前川さん長い間ご苦労様でしたと言いたい。

ひで